Tomcat
Apache Tomcatのインストール
本番環境を構築するにあたり、RoboServer(以下RS)から切り出したManagement Console(以下MC)を実行するWebコンテナ1として、Apache Tomcatをセットアップします。
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公式サイトにアクセスしてTomcat 9 Software Downloads のページに移動します。
- Apache Tomcat
- https://tomcat.apache.org/download-90.cgi
ページ内のBinary Distributionsにある「32-bit/64-bit Windows Service Installer」を選択し、インストーラーをダウンロードします。Tomcat のバージョンについて
本書では、「Tomcat9.0.85」で解説します。
同バージョンを利用する場合は、以下アーカイブページから「apache-tomcat-9.0.85.exe」をダウンロードします。アーカイブページ (※即時DLが開始されます)
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ダウンロードした「apache-tomcat-9.0.85.exe」を右クリックし、[管理者として実行]をクリックします。
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「Setup」画面が表示されます。[Next]>[I agree]でページを進めます。
[Next]をクリックします。
「Choose Components」ページが表示されます。
「Tomcat」以外のインストール項目のチェックをすべて外します。
[Next]をクリックします。
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Configurationの設定値が以下の通りにされていることを確認します。
項目 値 HTTP/1.1 Connector Port 8080 Windows Server Name Tomcat9
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Javaのインストール先のパスが設定されていることを確認します。2
※本手順書ではOpenJDK17をインストールするのでインストール先のパスが
「C:\Program Files\Zulu\zulu-17」となっています。
[Next]をクリックします。
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インストール先のフォルダである[Destination Folder]で「Tomcat 9.0」フォルダの一つ上の階層にランダムな文字列を追記してから[Install]をクリックします。
インストール先のフォルダパスの編集
インストール先のフォルダパスはデフォルトのままにはせず、下記のような任意のランダムな文字列(赤文字部分)で階層を設けてください。
C:\Program Files\Apache Software Foundation\615357a5e90b3d07fc0460fbc01d263b\Tomcat 9.0
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[Run Apache Tomcat]と[Show Readme」のチェックを外し、[Finish]をクリックします。
Tomcatのフォルダの構造
Tomcatは通常「C:\Program Files\Apache Software Foundation\Tomcat <バージョン>」にインストールされます。Tomcatのフォルダの構造(概要)は以下の通りです。
📁 Tomcat 9.0
├─ 📁 bin # Tomcatを起動・停止するバッチファイルやスクリプトが格納されています。
├─ 📁 conf # Tomcatの設定ファイルが格納されています。
│ └─ 📁 Catalina
│ └─ 📁 localhost
├─ 📁 lib # Tomcatが必要とするライブラリやクラスが格納されています。
├─ 📁 logs # Tomcatのログファイルが格納されています。
├─ 📁 temp # Tomcatが一時的に使用するファイルが格納されています。
├─ 📁 webapps # TomcatにデプロイするWebアプリケーションが格納されています。
│ ├─ 📁 docs # 各アプリケーションはサブフォルダに配置します。
│ ├─ 📁 examples
│ ├─ 📁 host-manager
│ ├─ 📁 manager
│ └─ 📁 ROOT
└─ 📁 work # TomcatがJSPをサーブレットに変換したファイルやクラスが格納されています。
└─ 📁 Catalina
└─ 📁 localhost
├─ 📁 docs
├─ 📁 examples
├─ 📁 host-manager
├─ 📁 manager
└─ 📁 ROOT
以上で、Tomcat のインストールは完了です。
Apache Tomcatの設定
Tomcatの初期設定を行います。設定の流れは以下の通りです。
- Tomcat9w.exeを起動する
- スタートアップの種類を変更する
- Java Virtual Machine のパスを変更する
- Java Heap Memory を増やす
- 接続確認をする
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以下のフォルダ内にある[Tomcat9w.exe]を起動します。以下のコマンドを実行します。
インストール先のフォルダパスの編集
インストール先のフォルダパスはデフォルトのままにはせず、下記のような任意のランダムな文字列(赤文字部分)で階層を設けてください。
C:\Program Files\Apache Software Foundation\615357a5e90b3d07fc0460fbc01d263b\Tomcat 9.0\bin
フォルダパス
C:\Program Files\Apache Software Foundation\<ランダムな文字列>\Tomcat 9.0\bin
コマンドプロンプトcd "C:\Program Files\Apache Software Foundation\<ランダムな文字列>\Tomcat 9.0\bin" start "" "Tomcat9w.exe"
ユーザー制御アカウント画面が出た場合
ユーザー制御アカウント画面「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」が表示された場合は、[はい]をクリックします。
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「Tomcat9 Properties」画面が表示されます。[General]タブを開き、「Startup type」を「Automatic(Delayed Start)」に変更します。
Tomcatの起動方法について
Automatic(Delayed Start)=「自動(遅延開始)」は、
より安全に起動するため、サーバー起動から2分後に起動する仕様になっています。
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[Java]タブを開き、以下の通り設定値を変更します。設定後[適用]のみクリックします。
Tomcat9w.exeについて
この後の手順でも[Tomcat9w.exe]を使用しますので、[OK]で閉じず開いたままにしてください。
Java Virtual Machine
Maximum memory pool
設定後の適用について
設定後は必ず[適用]をクリックしてください。
[適用]をクリックしない場合、設定が反映されません。
ログの設定
これ以降に設定するMC、KappletsのログはTomcatから生成されます。
それらのログを保存するための設定を行います。
設定前のTomcatの停止
この設定を行う前に必ずTomcatを停止してください。
[Tomcat9w.exe]の[General]タブで「Service Status」の[Stop]をクリックすると停止します。
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logging.propertiesを編集し、ログの保存フォルダを指定します。 以下のフォルダにあるlogging.propertiesをテキストエディタで開きます。
インストール先のフォルダパスの編集
インストール先のフォルダパスはデフォルトのままにはせず、下記のような任意のランダムな文字列(赤文字部分)で階層を設けてください。
C:\Program Files\Apache Software Foundation\615357a5e90b3d07fc0460fbc01d263b\Tomcat 9.0\conf
フォルダパス
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以下ハイライト部分を書き換え上書き保存します。
変更前:1catalina.org.apache.juli.AsyncFileHandler.directory =${catalina.base}/logs
変更後:1catalina.org.apache.juli.AsyncFileHandler.directory = C:/LOGS/TOMCAT/CATALINA変更後記述
変更前:2localhost.org.apache.juli.AsyncFileHandler.directory = ${catalina.base}/logs
変更後:2localhost.org.apache.juli.AsyncFileHandler.directory = C:/LOGS/TOMCAT/LOCALHOST変更後記述
変更前:3manager.org.apache.juli.AsyncFileHandler.directory = ${catalina.base}/logs
変更後:manager.org.apache.juli.AsyncFileHandler.directory = C:/LOGS/TOMCAT/MANAGER変更後記述
変更前:4host-manager.org.apache.juli.AsyncFileHandler.directory = ${catalina.base}/logs
変更後:4host-manager.org.apache.juli.AsyncFileHandler.directory = C:/LOGS/TOMCAT/HOSTMANAGER変更後記述
ログファイルの保存期間について
ログファイルの保存期間は、デフォルトで90日間です。保存期間を変更したい場合は、logging.propertiesのハイライト部分「maxDays」の数値を編集してください。
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Tomcatにログの保存先を設定します。 [Tomcat9w.exe]に戻り、[Logging]タブを選択し[Log path]に以下を入力します。
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ログを保存するフォルダを作成します。 コマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを貼り付け、フォルダを作成します。
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Tomcatを起動します。[Tomcat9w.exe]に戻り、[General]タブを開き、「Service Status」の[Start]ボタンをクリックします。
「Service Status」が「Started」になったら[OK]をクリックします。
作業完了確認
ブラウザで http://localhost:8080/ を開きます。
下記のページが表示されたらTomcatの起動は完了です。
Tomcat起動までにかかる時間
ブラウザ表示されるまで2~3分かかる場合があります。
ログの設定を確認します。 logging.propertiesを開き、記述が下記ハイライトの通りになっているかを確認します。
logging.properties保存場所
ログ保存フォルダが作成されていることを確認します。コマンドプロンプトを起動し、以下のコマンドを貼り付けます。
以下のようにフォルダ名が表示されていることを確認します。
以上で、Tomcat のセットアップは完了です。
次は、MySQLのセットアップを行います。